バーチャルアイドルというものをご存知だろうか。
仮想現実のアイドル、すなわち実体を持たず、映像や音声でのみ構成されたアイドルのことである。
その大きな第一歩となったのは、アニメ
『超時空要塞マクロス』に登場した
リン・ミンメイらしい。
彼女は作中でもアイドルという設定だが、この曲を一般販売したところオリコンチャートにも登場するほどのバカ売れを記録。
ミンメイの声を当てていた
飯島真理という声優はもともと歌手志望だったそうで、これを機にシンガーソングライターとしてのデビューを果たしたのである。
その後、CG技術の進歩によって、リアルタイムで動くアイドルの映像を登場させることが可能になったことを受け、1996年には
伊達杏子が、1998年には
テライユキがそれぞれバーチャルアイドルとして名乗りを挙げる。
一応、バーチャルアイドルはこの伊達杏子が
元祖ということらしい。

← 伊達杏子(1996)

← テライユキ(1998)
芸能プロダクション側にしてみれば、商品である実在のアイドルたちに比べると過酷な労働にも文句一つ言わず、プライベートもないのでスキャンダルの恐れもなく、しかも同時に複数の地域で稼動させることができる等、バーチャルアイドルに走る事情もわからないでもない。
しかし、バーチャルアイドルは見た目もキャラ設定も
製作者のセンスが色濃く出るため、より万人受けするバーチャルアイドルを生み出す苦労は並大抵ではない。
伊達杏子やテライユキもそのへんがまだ甘かったのか、残念ながら一時代を築くには至らなかった。
ところが、ここに最近また新たな流れが生まれ始めている。
さらなる技術の進歩によって、ファンがバーチャルアイドルを好きなように踊らせたり歌わせたりできるようになったのである。
例えば
XBOX360のゲーム
『アイドルマスター』では、アイドル候補生たちに好きな衣装を着せ、振り付けも自分で構成できるという自由度の高さがウケて大ヒットを記録。
そしてこのほど、ついに好きな歌を歌わせられるバーチャルアイドルが登場した。
その名を
初音ミク(はつね みく)という。

← みっちゃん(2007)
この初音ミクは、
「VOCALOID2」(ボーカロイド2)という音声合成技術を使ったPCソフトウェアだが、ユーザが入力した楽譜と歌詞に従って歌うという点で『アイドルマスター』以上の自由度を誇るバーチャルアイドルといえる。
言ってみれば、
MIDI(パソコンの電子音楽)に歌をつけられるようなものだ。
この初音ミクの元の声は、
藤田咲(さき)という声優の声を1文字ずつサンプリングしたもので、これの音程を変えることで自由に歌を歌わせることができるという。
そのまま楽譜を入力するだけだと機械みたいな不自然な歌い方になるそうだが、ビブラートなどのテクニックを駆使することでより人声に近づけることが可能なのだとか。
発売からまだ1週間少々ながら、すでにヘビーユーザたちによる切磋琢磨が始まっており、
YOUTUBEや
ニコニコ動画に掲載された名作が話題になっている。
例えば、初音ミクに歌わせた
「もののけ姫」なんかはかなりすごい。
米良より全然いいと思うのはボクだけだろうか。
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