貴公子たちの夜明け
まさか
琴欧洲とはねぇ。ああ、夏場所の話。今更ですけど。
彼が序盤から妙に好調であることは、出張先でもネットで見て把握していたものの、実際の相撲は見ていなかったので、まぁ、仮にも大関なんだし、増してや
角番なわけだし、さすがに下位相手にゃ取りこぼさんでしょうよ、くらいに軽く見ていた。
ところがどっこい、中日まで土付かずの8連勝であっさり角番を脱し、さてこれでいつもの
流しモードに入るのかと思いきや、9日目以降もその勢いは衰えることなく、なんと無傷の12連勝。
しかも朝青龍・白鵬の両横綱を下しての連勝とあっては、これはもうただ事ではない。
ああ、彼の相撲を見たいのに、出先じゃそれすらままならぬ。
それで、週末に帰ってきてようやく琴欧洲の相撲を見れたら、
13勝1敗で早々に優勝を決めてしまった。
まさに電光石火。ブルガリアの閃光。
ちなみにブルガリアって日本の漢字表記では
「勃」なんですな。もっこり。
これまでの琴欧洲の相撲は、長いリーチを活かして相手より先にマワシを取ろうとするスタイルだった。
が、これは上半身に意識が集中してしまうため下半身がおろそかになってしまい、相撲のセオリーとしては好ましいものではない。
また、相手の出方に合わせるためにどうしても後手後手になり、速攻相撲の力士には何もできずにおわってしまうこともしばしば。
そんな琴欧洲が、今場所は腰をどっしりと落として相撲を取っていた。
相手と同じ高さで当たり、同じ高さからマワシを狙う。
そうなると、リーチ、パワーともほとんどの力士に勝る琴欧洲は、相手にしてみればやりにくいことこの上ない。
うおう、なんだこいつ。なんかいつもより低いぞ。
くそっ、マワシに手が届かねえ。あっ!(ごろん)
実はボクが相撲にハマった
2006年の初場所は、この琴欧洲がちょうど大関に上がった直後の場所でもあった。
しかし、その頃から右ひざを痛めていた琴欧洲は前述のような腰高の相撲ばかり取り続けていたので、正直、なんでこんなのが大関に上がれたのか甚だ疑問だった。
それがどうだ。
古傷が完治した途端に八面六臂の大活躍。
いや〜、ボカぁ前から彼はやる男だと思ってましたよ。
ともあれ、大関の優勝となると、次に期待されるのはもちろん
綱取りである。
内規では、大関が2場所連続優勝、もしくはそれに準ずる成績を上げれば横綱昇進とされているものの、
牧子を始めとする横審の評価は決して芳しくはない。
仮にもし来場所で琴欧洲が連続優勝を成し遂げたとしても、その前の場所が角番であったこと、また、これまでの
クンロク大関(いつも9勝6敗で終わる大関の揶揄)ぶりもあって、これだけでは横綱に求められる「安定感」は計れない、というわけだ。
もちろん、すでにいる2横綱がともにモンゴル人であり、3横綱全てが外国人となる可能性を危惧している裏事情もあるだろうが。
そうなると、ハワイ、モンゴルに続く
欧州出身力士の台頭も大いにありうる。
琴欧洲の他にも、把瑠都(エストニア)、露鵬、白露山(共にロシア)、栃ノ心(グルジア)、隆の山(チェコスロバキア)などなど、欧州出身の力士はみな華のある外見をしているので、これは大相撲に女性ファンを取り込む大きなチャンスでもある。
大きくて強くてしかもハンサム。それはまさに男の理想。
果たしてこの魅力に抗えるかな?女子どもよ。

← 黒海 (グルジア)
彼は肌が弱いのであまりヒゲを剃れないのよ。 (←フォロー)
米米倶楽部
春場所(大阪)の新番付が発表された。
ていうか、もうそんな時期か。早すぎる。
ついこないだREGZAを買って、デブどもの美肌を高画質で堪能し始めたばかりだというのに。
1月は行ってしまう、2月は逃げてしまう、3月は去ってしまうというが...いやはや。
三役では、
琴奨菊が関脇に、
稀勢の里、
豪風がそれぞれ小結に返り咲いている。
いずれも期待の若手だけに、今度こそ跳ね返されないよう、さらに上を目指してもらいたいものだ。
また、特に稀勢の里は先場所で
朝青龍に白鵬以外で唯一土をつけた力士でもあるため、今場所朝青龍にどんな仕返しをされるのかはファンならずとも気になるところだろう。
しかも、西横綱は初日に東小結と当たるのがほぼ慣例になっているので、初日からこのナイスマッチが見られるのは実に楽しみだ。
平幕では、ロシア出身で幕内最年少の
若ノ鵬が四枚目まで番付を上げてきたのが印象深い。
アマレス経験者ということで、
露鵬・白露山兄弟と同様に叩きこみが多く、稀に立ち合いで相手を跳び箱のように飛び越えたりする変なクセがあるので、このあたりで上位陣にガツンとやられ、引き相撲に見切りをつけて前向きな相撲に目覚めてもらいたい、と個人的には思う。
十両に目をやると、筆頭に上がった
保志光(ほしひかり)の名が光る。
八角部屋のモンゴル人力士だが、実はかなりの
悪人顔である。
悪人の中でもどっちかというと小物の、上にへつらい下に当たるタイプの顔だ。
しかし、顔に似合わず性格は大変真面目で練習熱心だそうで、100kgそこそこの細い身体ながら非常にうまい相撲を取る。
小兵だけに引き技が多いのは否めないが、バランス感覚や土俵勘に秀でており、いつの間にか勝っているという取組も多い。
この保志光と幕下の
佐田錦(さだにしき)の取組を見る日が楽しみで。
光あれば影あり
昨日の
白鵬の雄姿ときたら、もう、
濡れたね。
← どりゃ〜!
5年半ぶりの
横綱相星決戦となった千秋楽結びの一番は、白鵬が豪快な上手投げで朝青龍をブン投げ、3場所連続6回目の優勝を成し遂げた。
謹慎明けの朝青龍が無様に負ける姿を見たいのか、今場所はいつもより注目度が高かったらしい。
実際、フタを開けてみれば朝青龍は稀勢の里に不覚を取った以外、千秋楽まで白鵬と並ぶ1敗を堅持し優勝争いを演じた。
危なっかしい相撲も何度かあったが、それでも半年近いブランクを経てなおこの強さ。
やはり間違いなく稀代の大横綱である。
ときに、幕下では
土佐豊(とさゆたか)なる力士の快進撃が静かな話題になっていた。
この土佐豊、前相撲からの出発でありながら、序の口で初黒星を経験してからまったくの負け知らずで、
序二段、三段目、幕下と各段で全勝優勝を重ねてきた期待のホープである。
幕下二場所目の今場所に入ってもその勢いは衰えなかったが、
30連勝まで達成してついに力尽き、結局
5勝2敗の成績で今場所は優勝を逃してしまった。
で、土佐豊は実は渦中の
時津風部屋の力士でもある。
そう、昨年夏ごろに若手力士がリンチにより死亡した、あの時津風部屋だ。
実はこの初場所の終盤ごろ、暴行事件に加わっていた数人の兄弟子が逮捕されたそうだが、土佐豊が力尽きたタイミングを考えると、もしかしたらそのへんが影響しているのかもしれない。
「親方、お呼びで?」
「うむ...まぁ、ちょっとそこ座れ」
「へい」
「実は、例の件、サツがついに動き出しよってな。
事情聴取にウチの力士を根こそぎしょっぴく言うてきよった」
「なッ!ってこた、ま、まさか、土佐のアニキも...?」
「せや。関取以上の連中は体面もあるちゅうて何とか勘弁してもろてんけど、アイツぁまだ幕下やき、なんぼ言うてもサツにゃ聞き入れてもらえなんだ」
「そんな殺生な!土佐のアニキは今いっちゃん大事な時期だっせ!」
「せやな...」
「なるほど、それで、怪我で番付外に落ちとる自分がここに呼ばれた、ちうことは...」
「......」
「...親方、わかりました。
こげな役立たずの自分でっけど、土佐のアニキの身代わりになれるんやったら本望ですわ」
「お、お前...」
「その代わり、土佐のアニキにゃ絶対内緒でお願いしまっせ。
このヤマ、自分が墓場までもって行きますで」
「くっ!すまん!すまんんんんん!!」
「塀の中からでも聞こえるよう、でっけぇ声で応援しますけえ...」自分で書いてて涙が止まらねぇぜ!ちくしょうめ! (ぶわっ)
買って兜の緒を締めよ
会社でREGZAを自慢したら、一人を除く全員がREGZAオーナーだった。
それほどまでに大人気のREGZAだが、最上位機種であるZシリーズの所有者はボクだけだ。
特に倍速再生とレジューム機能が羨ましがられる傾向が強く、民どもの羨望の眼差しがもう痛い痛い。がっはっは。
倍速再生とは、従来の秒間60フレーム映像をさらに補完することで秒間120フレームの滑らかな動きを作り出し、液晶にありがちな残像感を軽減してくれる機能らしい。
しかし残像感なんていわれても、これの一体どこにそんな...
ああ、倍速再生が
ONになってるからか、げはははは!
それはそうと、REGZAの目玉機能である
レグザリンクがこれまた素晴らしい。
REGZA自身のLANコネクタとルータをLANケーブルで接続しておけば、REGZAは同じネットワーク上にある
NAS(
過去の記事参照)を見つけ出し、勝手に録画機器として登録するので、何も考えずに番組表で「録画予約」ボタンを押しても、まるで初めからHDDレコーダが繋がってますよ、的な体ですんなり番組の録画ができてしまう。
極端な話、どこに録画データが記録されてるかわかんないけど、録れてるんだからまぁいいや、的な。
録画機能についても、必要最低限の機能は満たされている。
番組表はジャンルやチャンネルやキーワードを指定して検索できるので、例えば「アニメ」ジャンルで引っかかった番組を片っ端から予約する。
継続視聴確定の作品は「連ドラ予約」を選ぶと、キーワードに番組の名前がそのまま入るが、
「第〜話、〜の巻」みたいなサブタイトルも入ってしまうので、メインタイトル以降の文字列を削除することで、以後はそのキーワードを含む番組が勝手に予約リストに入る仕組みになっている。
あと、予想外に役立つ機能に
DLNAクライアントというのがあった。
要はPCやNASに溜め込んだ動画ファイルを再生できるというだけの機能だ。
一家に一台のビデオで録った番組をリビングのTVで見ていた昔とは違い、今や家族一人一人の部屋にTVやHDレコーダがある時代。
それなら録画データは1箇所(ホームサーバ)に集めて管理し、各々が好きな時に見れたら便利じゃない、というのがDLNAの目指す姿である、らしい。
ウチの場合、PCに膨大な量の動画データを溜め込んでいるので、これをREGZAの大画面でそのまま再生できるのが実にありがたい。
細かいことを言えば、
DivXコーデックの動画が見れないのでやや片手落ちの感は否めないが、そこはそれ、新たに
トランスコードサーバを立てるなどやりようもある。
PCもそうだが、液晶TVも
買ってからの出費の方が痛い。
男は乳で生き様を語る
3連休は健康体なのに
病人のような生活をしていた。外、寒すぎ。
昼すぎにノソッと起き出してTVをつけると、BS2ではすでに
大相撲中継が始まっている。
13時から18時までノンストップ大相撲。
地上波のように途中でニュースが入ることもなく、5時間もの間、休みなくデブの絡み合いを見続けることができるのだ。
要は、相撲中継が終わると外は真っ暗で一日も終わり、と。
今場所の世間の注目はなんといっても
“帰ってきた朝青龍”にある。
朝青龍不在の2場所を連続優勝で守り抜いた白鵬との激突が今場所の見所であることは疑いない。
初日の朝青龍は、
琴奨菊を豪快な上手投げでブン投げて健在振りをアピールし、その直後に白鵬も同じ上手投げで
出島をブン投げて対抗心を見せ付けるなど、なかなか白熱した展開になった。
が、2日目には若武者
稀勢の里が、控えから朝青龍にガン付けをする気合で臨み、堂々の大金星を挙げた。

← どっせーい!
この日、十両の解説に来ていた
中立親方(元小結、小城錦)が、朝青龍の状態について
「組めば以前の強さを発揮するが、組めないと相撲勘が戻っていないから危ない」的なコメントをしていたが、まさにその通りの展開となった。
後ろに回り込もうとする稀勢の里を捕まえられなかったように、丸い土俵の中で相手と自分の位置を瞬時に把握する感覚のことが、中立親方の言う「相撲勘」というやつなんだろう。
これにより、「朝青龍は組まなきゃヤれる」と知った他の力士たちが、3日目以降も怒涛の勢いで金星を連発してくれると面白い。
出場停止くらいでベソかいて田舎に帰るようなヤツにビビってられるか、くらいの勢いで、稀勢の里を見習ってガンガン行ってほしいものだ。
あと、明るい話題としては新入幕の
市原の大躍進がある。
中学・高校・大学全てのアマチュア相撲で横綱を経験し、鳴り物入りで
木瀬部屋に入門したスーパールーキーだが、幕下付出10枚目格で昨年初場所でデビューし、たった1年で新入幕を果たした超スピード出世である。
取り口は見た目に反してかなりのテクニシャンで、引きや小手投げなど、相手の力を利用して勝つ決まり手が多い。
といっても苦し紛れではなく、むしろ自分優位の形に持っていってからヨイサと決めるので、引き技なのにフォロースルーがやけにバッチリ決まっていたりする。
おそらく
豪栄道のように相手の力の流れを読む能力に長けているのだろう。
そんな市原を見分けるのは初心者にも容易いことだ。

← 乳輪デカすぎ
乳首の春日王と
乳輪の市原、残る三羽ガラスの一角は誰に。
我、未だ老いず
平成20年初場所の
新番付が公開されている。
先場所の十両で最後まで優勝を争った
境澤と
市原の新入幕が期待されていたが、番付で2枚だけ上回っていた市原は十両をわずか1場所で通過して新入幕を果たしたのに対し、その市原の大学時代の先輩にあたる境澤は十両3枚目止まりと、明暗が分かれる結果となった。
ちなみに、新十両力士が十両を1場所で通過するのは、年6場所制となった1958年以降では1991年初場所の
大輝煌以来の史上2人目となる。
市原は幕下で全場所勝ち越しながら、十両に上がるまでに
5場所を要しているので決して番付運がいい力士ではないのだが、幕下付出デビューから負け越しなしで新入幕だけに、実力も勢いもあって非常に面白い。
ところで、新番付を見ていると「若」がつく四股名が増えていることに気付いた。
1)
若の里 (鳴戸部屋)
2)
若麒麟 (尾車部屋)
3)
若ノ鵬 (間垣部屋)
4) 霧の
若 (陸奥部屋)
5)
若荒雄 (阿武松部屋)
そして、見ての通り全員が違う部屋に属している。
これがもう非常に覚えにくくて困る。
この中では、元横綱の
若乃花(二代目)である間垣親方の間垣部屋にいる若ノ鵬の「若」はわかるが、以前は鳴戸部屋も
隆乃若(引退済)、尾車部屋も
若兎馬(引退済)といった、四股名に「若」の字を冠する力士が多くいた。
間垣部屋の属する
ニ所ノ関一門の部屋だけに許されているのかと思いきや、陸奥部屋は思い切り
時津風一門だったりする。
さらに、立浪一門である
立浪部屋の三段目力士に
若い浪なんてのもいるが...

← 若い浪 (32歳)
...もう、若くはないでしょ、さすがに。
文武両道
時津風部屋の集団リンチ殺人事件が明るみになりつつある。
6月末に時津風部屋の序ノ口力士
時太山がぶつかり稽古で死亡したと報道された時には、よもやこんな大事になろうとは思いもしなかったが、警察の調べで次々と明らかになる経緯を見れば、残念ながら時津風親方の行為が相当悪質であったことは認めざるを得ない。
時津風親方は来週早々にも
解雇されることがすでに決定している。
ちなみに時津風親方は解雇と同時に
除名も確実視されているが、親方として除名されただけなら協会の他の職務に就ける可能性もあるので、そういう意味では「解雇」の方が処分としては重い。
ここまでの処分に至った背景には、相撲協会の監督官庁である
文部科学省からの異例の厳しい指導がある。
そもそも日本相撲協会は国が認める
「公益法人」として文科省の管轄下にある組織だが、尊い人命が失われたことの危機感に加え、ここ最近の数々の失態もあって、事情説明に行った
北の湖理事長は、文科省から
「改善が見られなければ公益法人としての認可を取り消すこともありうる」ことを示唆されたらしい。
だが、公益法人として認められなくなるということは、すなわち
「国技」の看板を取り上げられるという意味に等しい。
というわけで、協会もこれまでになく重い腰を跳ね上げて異例の大処分を断行している。
もはや伝統がどうのと言っていられる状況ではないわけだ。
今となっては
朝青龍の仮病問題など大事の前の小事にすら思えてしまう。
それにしても、「時津風」の名跡といえば、かの
双葉山の流れを汲む名門中の名門。
かつて双葉山が襲名しようとした際は、大阪相撲の
小九紋竜(しょうくもんりゅう)という素行の悪い力士が継いだ名跡ということで、双葉山ほどの力士がそんな評判の悪い名跡を継がずとも、という声もかなりあったという。
しかし、双葉山は
「評判の悪い名跡なら私が良くします」といって譲らず、結果、その通りに時津風部屋は
伊勢ノ海部屋と
井筒部屋の合流によって
時津風一門を形成するまでに至る。
また、当時の時津風部屋が
「双葉山道場」という名前で立ち上げられた名残で、今でも時津風部屋のことが「道場」と呼ばれるなど、格式でも一歩抜きん出た存在にあったのが時津風部屋なのである。
それだけに、今回のコレがよりにもよってその時津風部屋の起こした事件であることに何よりも憤りを感じるボクだ。
先の
高砂親方にしてもそうだが、一門の名を冠する部屋の親方があまりにもバカすぎるのが許せない。
出羽海、ニ所ノ関、高砂、時津風、立浪の5名跡については、襲名の際に
学科試験でも課した方がよいのでは、とすら思う。
そもそも
中卒で角界入りすること自体がすでに問題なのかもしれない。